3D NANDフラッシュとは
■フラッシュメモリとは
フラッシュメモリとは、電気的にデータを書き換えることが可能で、電力を供給しなくてもデータを保持することができる(不揮発性の(Non-volatile memory))半導体メモリである。
不揮発性メモリにはNOR型とNAND型がある。
これに対してRAMと呼ばれるメモリのほとんどは揮発性メモリ(volatile memory)で、電力供給の間だけ情報を保持していられる。
パソコンに使われるDRAMは揮発性メモリ。
NOR型フラッッシュの特徴
読み方は「ノア」
データの読み出しにおいて、RAMと同様にアドレス指定によるアクセスができ、コードをRAMにコピーすることなく直接実行すること(execute in place)が可能。
データの信頼性にも優れ、NAND型フラッシュメモリで必要なエラー訂正(ECC)が不要である
読み出し速度、ランダムアクセスが高速な一方集積度がおとり、大容量化が高額になる。書き込みが遅い。
そのためハードディスクが使用できない環境でファームウェアの保存先として使われることが多い。
用途:マイコン、ルーター、プリンター、デジカメ。GPS、車、携帯電話
NAND型フラッシュの特徴・・
読み方は「ナンド」
NOR型フラッシュメモリと比べて回路規模が小さく、大容量化が安価にできる。
書き込みや消去も高速であるが、バイト単位の書き替え動作は不得意。
用途:USBメモリ、SDカード、SSD、スマートフォンの内蔵ドライブ など
■3D NANDフラッシュメモリの登場
これまでのNANDフラッシュは、シリコンウェアハ上にMOSを形成するプレーナ(平面)型=2Dだったが、MOSを上へ積む方法(3D化)を、2007年に東芝が発表。
BiCS(Bit Cost Scalable)と呼ばれる新構造の3DNANDフラッシュ・メモリ(スリーディーナンドフラッシュメモリ)です。
平面の駐車場から立体駐車上に変わり、同じ土地の面積でも駐車できる蔵馬の台数が増えた、というイメージです。
平面の駐車場から立体駐車上に変わり、同じ土地の面積でも駐車できる蔵馬の台数が増えた、というイメージです。
メモリセルアレイを縦方向に積むことで、大容量化や書き込み速度の向上、省電力化にも優れた性能を誇るものを商品化することに成功しています。
現在はこの積上げをどこまで上に積めるのかということが研究されています
2016年に東芝が64階層の3D NANDを出荷。
■3D NANDの普及で低容量帯が消滅
3D NANDのボトムは32GB~
そのため3D NANDの普及が進むと16GB以下の容量は消滅します。
しかし、3D NANDはいまだ安定供給にあるとはいえず、当面は2Dと3Dの混合になるとみられています。
■3D NANDをめぐる世界情勢 4強
サムスン
SK Hynix(エスケーハイニクス)
Intel×Micron(インテル×マイクロン)
東芝×Western Digital(トウシバ×ウエスタンデジタル)
各社生産拠点を拡大し3D NANDの生産拡大に努めている。
サムスン・・・中国・西安に3D NANDの生産ラインを増設中
東芝/SANDISK・・・三重県四日市工場新製造棟建設中
Intel/Micron・・・米国ユタ州レーイ 拡張工事終了(2017年11月)
■3DNANDフラッシュメモリの需要について
・USBメモリ、SDカード、携帯電話
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・スマホ、パソコン
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・サーバー、車載搭載機、IoT・ICT家電 など
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